LDKに吹抜は必要か

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LDKに吹抜は必要か

コラム

2019/06/07 LDKに吹抜は必要か

最近はLDKに吹抜を取り入れる事例が増えています。空間が大きく、心がゆったりとする感じで、座っているだけで幸せな感じがします。

最初に見るLDKの吹抜は通常よりも天井が高く少しビックリします。慣れてくると、そのビックリ感は薄くなるのですが、何とはなしの開放感があり、天井の低い空間よりも居心地の良いものです。

 

しかし、その吹抜にも問題点はあります。第一は、工事費が高いことです。20畳ぐらいの居間を全部2階分の吹抜にすると、10畳分ぐらいの部屋を別に増築した程度の工事費が増加します、

工事費を坪60万円程度と想定すると5坪として300万円ぐらいの工事費の増加を予定しておかねばなりません。

 

第二は、温熱環境の問題です。熱環境設計の技術の無い設計者に設計を依頼すれば、冬とても寒いLDKになるか、暖房費がとても高いことになってしまいます。

キッチリと気密性や断熱性の高い仕様で設計すれば、そのようなことは起こりません。2階分の吹抜であっても、上下の温度差がほとんど無い快適な室内気候の実現がローコストで実現できます。

 

2枚の写真は、友人の家の居間です。南側に3階建てが近接して建っていることもあり、2階の窓から居間内に光を取り込もうと、大きな吹抜を設けました。

開口部には障子が入っていますが、これは発泡プラスティックを強化した断熱のための障子です。これを閉めれば、上下の温度差はほとんど無くなります。

 

左の写真は、居間の中につくった木製の階段です。大きな空間に美しい階段が存在を主張し魅力的です。吹抜のデザイン的な効果が、十分に発揮されているように思います。

よくある失敗事例は、吹抜という名前にこだわって、小さな、空間的な効果の乏しい吹抜をつくり、お金はかかっているのに意味の無い吹抜になってしまうことです。

吹抜をつくる場合は、空間の効果を丁寧に考え、まとまった形である大きさや高さのものにする必要があります。

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